この記事の結論
- 丸彦酒造は、三重県にある老舗の酒蔵で、「三重の寒梅」という銘柄の日本酒で全国的に知られる
- 伝統的な製造技法を遵守しながら、11もの工程を踏んで行う、丁寧かつ真面目な酒造が特徴
- 丸彦酒造の「三重の寒梅」は、品評会で金賞を何度も受賞する他、地場産業を盛り上げる役割も担う
丸彦酒造株式会社は、三重県四日市市に所在する、日本酒を製造する酒蔵です。
代表銘柄「三重の寒梅」は、複雑な製造工程と蔵人の緻密な作業によって作られ、磨き抜かれた味わいが多くの人に親しまれています。
たくさんの魅力が詰まった丸彦酒造についてご紹介していきます。
【目次】
丸彦酒造とは?
丸彦酒造は、1867年(慶応3年)創業の老舗酒蔵です。
「三重の寒梅」という銘柄の日本酒を製造しており、多くの日本酒ファンから支持を集めています。
酒造りに適した気候で水も綺麗な三重県四日市市にある蔵元は、デートスポットとしても人気だそうで、見学と店頭販売を行っています。
- 見学案内
- ・見学時間:10:00~17:00(要予約)
- ・見学定休日:基本、土曜日・日曜日・祝日(要相談)
- 店頭販売
- ・売店営業時間:8:30~17:00
- ・売店定休日:土曜日・日曜日・祝日
丁寧で真面目な酒造りを信条とする丸彦酒造は、伝統の製造方法を守り抜くことで、磨き抜かれた味わいを実現しています。
また、丸彦酒造の日本酒を広めるために、さまざまなイベントを開催したり、参加したりしているそうですよ。
三重の寒梅について
三重の寒梅とは、丸彦酒造が製造する純米吟醸・大吟醸の代表銘柄です。
穏やかな香りと芳醇なコクのある味わいに、フルーティーな飲み口が最大の特徴となっています。
三重の寒梅シリーズの代表作
- ・三重の寒梅 元帥 大吟醸
- 全国新酒鑑評会で6回金賞を受賞した丸彦酒造のベストセラーで、まろやかな味わいが特徴。
- ・純米吟醸 三重の寒梅
- 口に含むと米の豊かな味わいが広がって、後味がスッと引いていくのが魅力。
- ・純米吟醸 三重の寒梅 辛口
- 爽やかな香りとすっきりとした味わいが特徴の、本格辛口の純米吟醸。ぬる燗がおすすめなのだそう。
- ・純米吟醸 三重の寒梅 ひやおろし
- 一夏をかけてじっくりと熟成させてできた、秋季限定の商品。濃厚でしっかりとした味わいが堪能できる。
- ・他多数
全国各地の酒蔵が日本酒の品質を競う「全国新種品評会」では、幾度となく金賞受賞経験があるのだそう。
酒造好適米の代表である「山田錦」という品種のお米を100%使用して製造されているのが、高評価の要因だといいます。
また、丸彦酒造は、以下の3点のこだわりを通して、長年にわたって地場産業として地域貢献を果たしているという側面もあります。
地域貢献のためのこだわり3選
- 1. 地元の原料
- 2. 地元の雇用
- 3. 地元への納税
原材料や製造工程、会社のありようなど、酒造に対するさまざまなこだわりから、丸彦酒造の熱意が伺えますよね。
丸彦酒造のホームページでは、日本酒のネット販売を行っています。
興味を持たれた方は、こちらで商品をご確認くださいね。
丸彦酒造の歴史
丸彦酒造は、約150年前の慶應3(1867)年に創業され、現在で7代続く酒蔵です。
昭和3年の法人化後誕生した「はま娘」が三重県清酒品評会で5年連続で首位賞を受賞するなど、当時から製造技術は一線を画していました。
平成に入り、消費者の日本酒離れが進む中、丸彦酒造はもう一度酒造りの原点に立ち返り、「本物の日本酒・真の日本酒」とは何かを考え直したといいます。
すべての人に美味しいと喜んでもらえる日本酒を目指して、平成6年4月に「三重の寒梅」が誕生。
以降、丸彦酒造最大のベストセラーとなっています。
現在では、口中で広がって喉で消える酒質を目指して、日々酒造りに取り組んでいるのだそうです。
丸彦酒造の酒造り
丸彦酒造では、創業以来「1に麹(こうじ)、2に酛(もと)、3に造り」という日本の伝統的技法を守りながら、酒造を行っています。
また、時代ごとに変わりゆく消費者のライフスタイルへの対応にも果敢に挑み、美味しいかつ新しい酒造りを目指しているといいます。
酒造りの工程
丸彦酒造が実際にどのようにして酒造りを行っているのかをご紹介していきます。
どの工程も非常に高度な技術が必要とされますが、1つのミスが最終的な味わいを致命的に変えてしまうことに繋がるため、細心の注意を払って作業しています。
酒造りの工程
- 1. 精米(せいまい)
- 三重県伊賀地方と兵庫県で栽培されている酒米「山田錦」を、米の芯だけを残して長時間かけて削り取る。
- 2. 洗米(せんまい)
- 3. 浸漬(しんせき)
- 洗米後の米に水を吸わせる。水に浸す時間や、吸水率、水温等の塩梅が難しく、お酒の出来を大きく左右するのだそう。
- 4. 蒸米(じょうまい)
- 外は硬く内側が柔らかい理想の状態になるように、乾燥蒸気を当てながら米を蒸す。
- 5. 製麹(せいぎく)
- 熱によって麹菌の繁殖を止めないように、緻密な温度管理を行う。
- 6. 酒母作り(しゅぼづくり)
- 酒造りのポイントの第二関門・「酛(もと)」を作る工程で、丸彦酒造秘伝の技が使われる。
- 7. 仕込み
- 酒母、蒸し米、米麹、水をタンクに入れ、タンクの中で発酵させて「もろみ」を作る。
- 8. 上槽(じょうそう)
- タンクの中のもろみを圧搾器で絞る。搾りたてのものは吟醸原酒「三重の寒梅 大寒搾り」に、搾りかすは酒粕となる。
- 9. 滓引き・ろ過(おりびき・ろか)
- 上槽が終わった白濁したお酒を10日ほど放置させ、固形物が沈澱してきたら、お酒である上澄み部分を抜く。
- 10. 火入れ
- 麹が生きていると酒質を変えてしまうため、62度でじっくりと低温殺菌を行うことでお酒を仕上げる。
- 11. 出荷・貯蔵
- タンクで熟成させたお酒を瓶に詰めて出荷する。
丸彦酒造では、昔ながらの蔵人の技術を酒造りの基本としつつ、時代の変化に柔軟に対応することで、新しい美酒を追い続けることを目標に掲げているといいます。
丸彦酒造の酒造りがいかに大変であるかが、伝わったのではないでしょうか。
イベント一覧
丸彦酒造は、公式SNSやホームページで随時イベントの告知をしています。
ここでは、過去に開催されたイベントをいくつかご紹介します。
カップルのデートなどに、ぜひ足を運んでみてくださいね。
1. 三重の寒梅×みえジビエ
鹿肉などのジビエ料理をはじめ、肉料理全般と相性抜群の、丸彦酒造の辛口にごり酒「三重の寒梅×ジビエ」を試飲できるイベントです。
菰野市の「酒アルコ菰野店」で、試飲・試食販売会を適宜開催しています。
ジビエと日本酒のユニークな調和によって、日本酒の楽しみ方の幅が広がること間違いなし!
2. 日本酒フェアに参加
丸彦酒造は、日本酒の魅力を知り味わう世界最大イベント「日本酒フェア」に毎年参加しています。
各都道府県が出展テーマを設定し、地域に根ざした日本酒を紹介します。
毎年6月半ばに開催され、2023年は池袋・サンシャインシティ展示ホール、2022年は東京国際フォーラムが会場でした。
全国新種品評会において金賞受賞の経験が複数回ある三重の寒梅は、日本酒フェアでも高い評価を受けたそうですよ。
アクセス
車でお越しの場合は、東名阪自動車道を四日市ICで降りてから、約10分東へ進むと到着します。
津・伊勢方面からは、伊勢自動車道を経由して東名阪自動車道へ向かってください。
公共交通機関をご利用の場合は、近鉄四日市駅から三重交通かわしま線悠彩の里行きに乗り換え、「三滝台二丁目」駅で下車後、5分ほど南に歩くとたどり着くことができます。
まとめ
丸彦酒造は、気候や水、米などの自然に恵まれた国内随一の酒どころ、三重県四日市市にある酒蔵です。
代表銘柄である「三重の寒梅」シリーズは、長年の研究によって確立された伝統的な製造技法を遵守しながら、11もの複雑な製造工程を経て作られます。
丸彦酒造の酒造りは、首都圏への一極集中が進む現在の社会背景の中、地場産業の活性化を通して地域を支えている側面もあります。
公式ホームページでは、人気の三重の寒梅シリーズをオンラインで購入することができますよ。
皆さんもぜひ、丸彦酒造のこだわりの日本酒を飲んで、洗練された味わいを楽しんでみてくださいね。
基本情報
名前 | 丸彦酒造株式会社 |
住所 | 〒512-0934 三重県四日市市川島町1863-2 |
TEL | 059-321-3111 |
公式HP | https://www.mienokanbai.jp |
公式SNS | Instagram |
この記事の監修者
- 経歴
- 2013年名古屋市立大学卒業。リクルートコミュニケーションズ入社後に2017年から(株)Parasolに参画
マッチアップでマッチングアプリの記事を2,500本以上作成。TVやラジオに多数出演してマッチングアプリの認知を広げた後、知見を活かして紹介型マッチングサービス「ヒトオシ」をリリース。