この記事の結論
- 磐椅神社は縁結びにご利益がある
- 磐椅神社は苦労の末復興を遂げた
- 磐椅神社はご祈祷も魅力!
磐椅(いわはし)神社は、福島県の縁結びスポットです。
出会いがないとお悩みの時は、神様にお祈りしてみるのも良いですよね。
今回は、そんな縁結びにご利益がある磐椅神社の魅力についてご紹介していきます。
ぜひ恋人、パートナーと足を運んでみてください。
【目次】
磐椅神社とは?
磐椅神社は、福島県の県央に位置する猪苗代町に鎮座する社です。「会津富士」とも称される磐梯山、そして猪苗代湖という二つの県のシンボルに挟まれています。
人々から「いわきさま」と呼ばれるなどその存在は地域に根ざしており、母なる会津の里に幸運をもたらす神として県民から親しまれてきました。
県内有数の縁結びスポットとして有名ですが、豊作祈願、方除開運のスポットとしても知られています。
新しいご縁を求める方からカップル・ご夫婦、家族連れの方まで、県内外からたくさんの観光客が足を運んでいますので、ぜひ訪れてみてください。
磐椅神社の御由緒

平安時代の延長5年(927年)成立、全国の格式ある神社をまとめた書物である「延喜式神名帳」に収載された延喜式内社として信仰を集めた社です。
起源は弥生時代、応神天皇の御代まで遡ります。武内大臣の勅命で、国土開発の神とされる大山祇神と埴山姫命が磐椅山(現在の磐梯山)に鎮座されました。
その後、聖武天皇の御代で品陀和氣命(応神天皇)、息長足姫命(神功皇后)が相殿として祀られ、現在に至ります。
文化財境内の魅力
猪苗代町の重要文化財に指定されている磐椅神社の境内の魅力をまとめました。
文化財境内の6つの魅力
- 1. 大鹿桜
- 2. 鳥居杉・えんむすび桜
- 3. 縁結びの絵馬やお守り
- 4. ハートの灯籠
- 5. 磐椅神社彩色三十六歌仙
- 6. 宝の水
1. 大鹿桜

大鹿桜は、947年に村上天皇の勅使が宸翰(天皇自筆の書物のこと)と共に奉納したといわれるサトザクラの一品種であり、「会津五桜」の一つです。
大鹿桜という印象的な名前の由来は、江戸時代の地理書「新編会津風土記」に記されており、開花時は淡い白色で、その後鮮やかなピンク色に変わり、最後は鹿の色に似ることから名付けられたといいます。
花弁の中から葉が出るという珍しい品種で、花の中心でめしべが変形していき、葉が何枚かついたように見えます。
また、一つの花に対して花弁が70枚ほど付いているので、ぜひ訪れた際には見てみてください。
見ごろは4月下旬から5月上旬です。
開花期間が長いので、旅行の予定も立てやすいですね!
2. 鳥居杉・えんむすび桜

1207年、猪苗代城の主であった三浦経連が社を現在の場所に遷し、植えられた2本の木が「鳥居杉」と名付けられます。
えんむすび桜は、2本の鳥居杉のうち西側の杉が度重なる落雷と長雨により倒れ、その幹に山桜が根付いたことから命名されました。
えんむすび桜の見ごろは4月中旬から下旬で、鳥居杉はいつの時期もあなたを優しく出迎えてくれます。
良縁祈願に、参拝に訪れてみてはいかがでしょうか。
3. 縁結びの絵馬やお守り
多数の縁結びスポットがある他、磐椅神社では縁結びの絵馬やお守りの授与品があります。
磐椅神社の御守
- ・えんむすび
- ・子宝・安産
- ・厄除け
- ・合格
- ・交通安全
- ・幸福
- ・健康
- ・商売繁盛
- ・子供
- ・スポーツ上達
また、絵馬の種類も豊富で、えんむすび、合格、干支などの絵馬を取り扱っています。

自分の願いに沿った絵馬を選んで、想いを綴ってみましょう!
4. ハートの灯籠
神社における灯籠とは、神様や先祖の霊を迎えるために光を灯しておく目的で存在しています。
神社ごとに形状や名前の由来は様々です。

磐椅神社では、灯籠の穴がハート型になっています。猪目と呼ばれる日本古来から伝わる文様で、魔除け・火除けの意味もあるようです。
写真映えするだけでなく、お友達・パートナーとの話題の種にもなりますよね!
5. 磐椅神社彩色三十六歌仙

平安時代に藤原公任から選定・任命された和歌の名人36人を総じて三十六歌仙と呼びます。
猪苗代町指定重要文化財の一つである磐椅神社彩色三十六歌仙は、全ての詠人の名前と献納者、住所が記されています。
書体や色づかいなどから江戸時代のものと考えられていますが、非常に美しい状態で保存されています。
磐椅神社を訪れた際には、日本の歴史にも触れてみましょう。
6. 宝の水
宝の水は、神社境内の地下23メートルよりこんこんと湧き出る霊水。
水量は毎分20リットル、水温は10度弱程度で、夏は冷たく冬は温かいのが特徴です。

2013年に行った一般公募で「特に後世に伝えたいふくしまの水文化」に選出され、会津名水紀行三十選にも数えられました。
近年はメディアの取材や、遠方から水をくみに訪れる人も多く、話題のスポットです!
磐椅神社再建まで道のり
見どころ満載の縁結びスポットである磐椅神社ですが、40年ほど前までは境内は荒れ果てていて、人気も少なかったと言います。
お正月ぐらいしか参拝者が訪れない神社が、県内有数の縁結びスポットになるまでの、復興の道のりを辿っていきます。
荒れた社殿と境内
昭和50年代、神社の周囲には草木が生い茂り、境内は荒みきっていました。
社殿の設備はぼろぼろで、神職も氏子の人たちも全員離れてしまい、神社を支える人が完全にいなくなってしまいました。
その時神社を救ったのが、神職家系である伊東家一族でした。

画像引用元:磐椅神社公式サイト
1976(昭和51)年より伊東家が磐椅神社を受け持つようになり、16代目の伊東政應さんが宮司として神社を引き継いだタイミングから、磐椅神社の改修・修繕が本格的に始まりました。
宮司自ら神社整備
17代目伊東政則さんが宮司を継いだ1986(昭和61)年も、参拝客はほとんどなく、氏子もゼロという状況が続いていました。
神社再建に向けて、費用の捻出はおろか、誰かに助けの手を借りることもできず、政則さんは奥さんと二人で手作業による修繕に着手しました。
工業高校出身で民間企業に勤めていた経験があった政則さんは、豊富な知識と経験をいかして全ての設備を自分で修繕したそうです。

画像引用元:磐椅神社公式サイト
-e1684118178157-1024x568.jpg)
画像引用元:磐椅神社公式サイト
逆境の中でも必死に復興に向けて作業をしてくれたからこそ、いまの磐椅神社があります。
政則さんが手がけた設備の中で最も大きなものが、現在も社殿の前にそびえ立ち参拝者を見下ろす鳥居です。
水道工事も経験があるという政則さんは、水道用の塩化ビニールのパイプを使って強度十分の鳥居を自作しました。

さらに、石橋から拝殿までの車道も政則さん自ら石段を積んで整備したことで、車でのご祈祷が可能になりました。

なんでも自分でやってしまうなんて、優秀すぎますね…。
手水は地下から自噴
水を求めて境内でボーリング工事をしたところ、地下23メートルから水が自噴しました。
政則さんは水道管整備を施し、1988(昭和63)年、手水の設置が完了しました。

運命的な水源の発見を記念して「宝の水」と名付けられました。
今でも湧き続けるこの水は、多くの人に親しまれています。
大鹿桜の樹勢回復
1990年台に入ると会津五桜に注目が集まり、大鹿桜を見に来る参拝者が増えましたが、磐椅神社の再建はまだまだ終わりません。
大鹿桜は、大昔に天皇の勅使が植えたとされる老木です。現存する子孫の桜も一部が壊死するなどすっかり樹勢が衰えていました。

千年続く大鹿桜を次の世代に残すべく、禰宜の隆裕さん(18代)の呼びかけで2023年7月よりクラウドファウンディングを実施しました。
17日間で目標金額の150万円に到達し、大鹿桜の樹勢回復工事を開始させます。
さらに翌月、ネクストゴールの300万円も達成し、次年以降も樹勢回復工事を続けていけることになりました。
磐椅神社の御祈祷について
ご祈祷とは、お賽銭を拝礼して行う一般的なものと違い、普段は神職のみが入る拝殿に参拝者も入って祈願する、より丁寧な拝礼を指します。
日本では古来より、お宮参り、七五三、結婚記念日、賀寿といった、人生の節目の折に通過儀礼としてご祈祷をするのが一般的です。
ご祈願は1人5,000円からお気持ちで受け付けています。
あらゆる厄災を祓い、心願成就・開運成就を心から願いを込めて祈願します。
ご家族やお子さんが人生の節目を迎えられるという方は、ぜひ磐梯神社でご祈祷しましょう!
磐梯神社へのアクセス
JR磐越西線猪苗代駅からタクシーで約10分です。
バスをご利用の際は、会津バスに乗り上新町または九軒町角で下車してから、25分歩きます。
お車を使ったアクセスに関しての詳細情報は、こちらをご覧ください。
まとめ
大鹿桜・えんむすび桜・鳥居杉といった樹木や、ハートの灯籠、宝の水など、磐椅神社は開運成就、縁結びにご利益があるスポットがいっぱいです。
厳しい状況から、伊東家の数世代に亘る修繕作業によって、今では人々に親しまれ、信仰を集めるようになったというストーリーも魅力的ですよね。
また、磐椅神社の周辺にもたくさんの歴史的スポットがあります。
磐椅神社の周辺案内
東北随一の文化的精神的支柱として人々の信仰のよりどころとなっている磐椅神社に、一度訪れてみてはいかがでしょうか。
基本情報
名前 | 磐椅神社(いわはしじんじゃ) |
住所 | 〒969‐3102 福島県猪苗代町字西峰6199 |
TEL | 0242-62-4109 |
公式HP | https://iwahashijinja.jp/ |
SNS | Instagram 公式X 公式LINE |
この記事の監修者
- 経歴
- 2013年名古屋市立大学卒業。リクルートコミュニケーションズ入社後に2017年から(株)Parasolに参画
マッチアップでマッチングアプリの記事を2,500本以上作成。TVやラジオに多数出演してマッチングアプリの認知を広げた後、知見を活かして紹介型マッチングサービス「ヒトオシ」をリリース。